KRS corporation|株式会社KRS|冷凍冷蔵設備・空調設備の設計・施工および保守

二段スクリュー圧縮機交換

神奈川県 大井町の水産品加工工場にある、マイナス40℃の冷凍庫。
最近調子が悪く、度々故障してしまいます。
今回、圧縮機(コンプレッサー)を交換することになりました。

冷凍機には、受液器などのタンク類、オイル冷却の様々な機器類が付属しておりかなり大きいのですが、
コンプレッサー単体でも200kgもあります。フロンガスは約60kg封入されています。
フロンガスの回収だけでも時間がかかるため、予め前日に回収を済ませました。

問題は、200kgの重量と錆びて固着してしまったボルト・ナット類の処理です。
ボルト・ナット類には、十分にオイルを注入し、確実に緩めていきます。
工具は確実に装着し、時には二人がかりで行います。

続いて、200kgのコンプレッサーの取外しです。
機械室の中にあり、吊り上げることができません。
そこで、アングルを加工して高さを合わせたステージを作成しました。
タイヤも付いていて、乗せてしまえば自由に動かせます。
乗せるのは、人力ですが・・・。

コンプレッサーを外したタンク類、付属機器類です。

奥の上から降りている太い配管が、戻りガス冷媒管とサクションストレーナー。
コンプレッサーのあった位置の下にある大きなタンクが、凝縮した液冷媒をためる受液器です。
一番上の中くらいのタンクは、オイルセパレーターで、コンプレッサーから吐き出された、オイルの混ざったガスから、オイルを分離します。
今回のスクリューコンプレッサーは、ローターの潤滑以外にもコンプレッサーの冷却にも多量のオイルを使用しますので、大きなオイルセパレーターが必要なのです。
その手前の細長いタンクは、オイルの貯蔵タンクです。
オイルセパレーターの下にあるタンクが、オイルクーラーです。液冷媒の一部を使ってオイルを直接冷却します。
冷却したオイルは、コンプレッサーの低段ローター、高段ローターに噴射されて、潤滑と冷却を担います。
この、複雑なオイル管理のシステムがスクリューコンプレッサーの大きな特徴です。


交換後の写真です。
途中の写真は、余裕がなく撮っていませんでした・・・・。
奥に見えるストレーナーと逆止弁、取外しに苦労しましたが、新しいボルトナットが光っています。
(因みに、ストレーナ本体と逆止弁へのフランジ部分は、部費供給不可でした。無事に交換できてほっとしています。)
手前下に見える圧力スイッチ類は、交換しました。(制御用圧力スイッチとオイルの差圧検知用圧力スイッチです。)
圧力取出し等のフレアナット類には、メーカー指定のシリコンが塗布してあります。

この後、新しいオイルを封入、電気の制御機器を交換し、試運転を行い無事運転しました。

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