交換修理にて持ち帰った小型のコンプレッサー。
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KULTHORNというタイのメーカーのコンプレッサーです。
350Wのいわゆる、密閉型のレシプロの圧縮機です。
中には、ピストンやシャフト、それを回すモーターが内蔵されています。
本体いわゆるシェルは、組み立て後に溶接され、文字通り密閉されます。
モーターの焼損や、ピストンの不良、吐出弁の割れなどの故障が発生した場合は、中の修理を行うことはできず、まるごと交換することになります。
そのためなるべく簡素に作られており、比較的安価に供給されます。
今回も、まるごとの交換となりました。
今まで、数知れず交換してきましたが、中をよく見たことがないということで、開けてみました。
溶接部分を電動ノコギリでパカッと開けました。なかなか大変でしたが、そこは割愛しまして、こんな感じです。
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中身を取り出したのがこちら
![](http://krs-corp.jp/WP/wp-content/uploads/2019/06/50B83335-AE7D-4A5E-B364-6AB1B91976FB-300x225.jpeg)
下にモータがあります、その下の突起はオイルの吸込口です。シェルの下部に溜まったオイルを吸い込んで循環させます。
![](http://krs-corp.jp/WP/wp-content/uploads/2019/06/B7C10995-DDC5-48A8-8314-E360E8166897-300x225.jpeg)
写真上部の四角い部分の中にピストンが収められています。モータ巻線のすぐ上はクランクシャフト、コンロッドは2つの筒をT字型にあわせたような形になっています。中央の水平方向の筒は、左右方向に動き、丸い穴から上方向の筒にピストンが収められており、縦方向に動く構造です。わかりにくいのですが、写真では上死点位置にあります。
![](http://krs-corp.jp/WP/wp-content/uploads/2019/06/15093771-E39B-42EB-9C7A-4F86A2B1951C-300x225.jpeg)
反対側からの写真です。右側の樹脂部分は、吸入口です。コンプレッサーに吸い込まれた冷媒は、一旦シェル内を循環しモーターを冷却した後にヘッド部分に吸い込まれます。ピストンで圧縮されたガスは、左側の管を通ってコンプレッサーから排出されます。
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モーターやピストンを取り外し、ヘッドと吐出管のみを収めた様子です。内部の振動が管に伝わらないように工夫してありますね。シェル底部にはオイルクーラーの配管が見えます。凝縮器から出たある程度冷やされた冷媒がこの中を通り、オイルの温度を下げる構造です。シンプルですが、効果があると思われます。
参考書などでは、圧縮機の断面図として載っているのですが、実際に割ってみるのは初めての経験です。思っていたより精密に作られている印象でした。大量生産品とはいえ、これだけのものが、比較的安価で供給されていることに驚きました。
また面白い分解をしましたらご紹介したいと思います。