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-50℃! マグロ用9坪プレハブ冷凍庫 冷却ユニット工事

前回の更新は春でしたが、ご無沙汰しておりまして夏を通り越して秋となってしまいました。

今回は、夏に施工しましたマグロ用の冷凍庫の工事についてです。

施主様はマグロを専門にねぎトロ等の加工・販売をしておられる、神奈川県足柄上郡大井町にあります「雄北水産」様です。http://yuhoku-suisan.co.jp/ 

業況拡大に伴い駐車場として利用されておりました工場前の敷地に冷凍庫を新規増設されるとのことで、弊社は冷却ユニットの設置、冷媒配管、電気配線、試運転工事を担当させて頂きました。

冷凍機は日立製一体空冷式2段圧縮スクリュー冷凍機RSU-R200TACで20馬力の大型機です。

重量は850Kg(軽自動車1台分以上です!)もあります。それに加えて冷凍機設置場所は狭く電信柱と電線が近くにあり、クレーン車で直接据付けることができず、設置は容易ではありません。

まず、冷凍機を台車で受けて、冷凍機設置用の基礎の高さまでステージを作りました。

そこから、鉄パイプをコロに使い人力で引き込み、設置しました。

次はユニットクーラー(庫内冷却器)の設置です。

こちらも日立製U-R140SLという機種で、202Kgもあります。

人力で持ち上げて天井に設置するのは無理なので、ハンドリフターを投入して据付けます。

次に冷媒配管を施工。

冷媒配管施工後、窒素ガスにて2MPa程度の圧力をかけて気密試験を行ないました。

気密試験(一晩放置)で圧力の低下がなく、無事に健全性が確認されましたので、次に機器・配管内の真空引きです。

今回の冷凍庫は-50℃の極低温となります。

機器内に水分が残っていると、水分凍結による詰まり等の不具合が発生する確率が高くなりますので水分除去目的での真空引きは非常に重要となります。

今回は、弊社で所有している一番大きな真空ポンプを使って1昼夜真空引きを行いました。

↑真空計を付けて真空度を確認したところ、700ミクロンまで到達しておりました。

併せて、電気配線、霜取り用排水配管の施工を行いました。電気配線につきましては今回の温調・霜取り制御コントローラーは半導体不足の影響で日立製のコントローラーが入手できず、パナソニック製を取り付けましたので、配線にかなり手こずりました。

さあ、いよいよ試運転です。

無事-50℃を達成することができました。

現在、順調に稼働し、問題なくご使用頂いております。

今回の工事はー50℃という極低温冷凍庫ですので、工事の難易度も高いものとなります。無事に温度が達成するまではヒヤヒヤものですが、それだけに弊社にとっても施工完了後の満足度は高いものとなりました。

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