KRS corporation|株式会社KRS|冷凍冷蔵設備・空調設備の設計・施工および保守

スクリュー式冷凍機圧縮機の解剖

今回、故障により引き揚げてきたスクリュー式圧縮機の解剖を紹介します。

この冷凍機圧縮機は少々古くなりますが2017年10月に紹介しました「二段スクリュー圧縮機交換」(↓URL)で紹介しましたものです。

 https://krs-corp.jp/2017/10/11/%e4%ba%8c%e6%ae%b5%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%a5%e3%83%bc%e5%9c%a7%e7%b8%ae%e6%a9%9f%e4%ba%a4%e6%8f%9b/

↑このような姿で設置されておりました。

故障した圧縮機をそのまま捨ててしまうのはもったいないので、勉強のため解剖することとしました。

↑ケーシングパーツ毎に外してみました。

写真手前が冷媒吸入側(低圧側)、奥が吐出側(高圧側)となります。

↑冷媒吸込側です。「スクリュー型圧縮機」名前の通りスクリューが見えますね。

上部の吸入ポート(穴)から冷媒ガスを吸い込んでこのスクリューでガスを圧縮し、高圧側(写真奥側)に送り込みます。

↑吐出側のスクリューとなります。本機は二段圧縮機ですので、この写真で見えるスクリューはより圧力を高める高段側のものとなります。

↑写真下に見える銅線がモーター巻き線、巻き線の中に見える金属の筒がローター(回転軸)

となります。電気の力でモーターのローターを回しその回転をギアを介して各スクリューを

回すという構造です。

写真中央部のケーシングが中間圧部分です。

↑モーター部分です。金属ボックスが電線を繋ぐターミナルボックスです。

↑モーターの回転をスクリューに伝えるための長いシャフトが見えます。

このシャフトにより低段、高段のスクリューを回します。

スクリュー式圧縮機は大型(20馬力以上)の冷凍機で低温(-50℃以下)を得たい場合によく用いられます。効率が良く、圧縮に弁を用いないため、液圧縮に強いという特徴がありますが、オイルが不足するとスクリュー等が固着してしまい、重大な故障に繋がります。オイルの管理には気をつけなければなりません。

如何でしたでしょうか?分解はかなり大変でしたが、弊社の技術を高めるためにも本当に勉強になりました。

皆様のお仕事にもご参考になれば幸いです。

上部へスクロール
株式会社 KRS

〒250-0002 神奈川県小田原市寿町4-19-2

0465-32-7171